加熱するなら、中心75℃で1分
鳥刺しを加熱して食べるときは、中心部を75℃以上で1分間以上加熱するのが目安です。表面をあぶる・湯通しするだけでは足りません。ただし、期限を過ぎたものや室温に長く置いたものは、加熱しても食べずに処分しましょう。
「鳥刺しが残ったから焼いて食べたい」「生は心配だから火を通したい」というときに、どう加熱すればよいのかをまとめました。加熱してよい場合とよくない場合の見分け方、十分に加熱するためのポイント、家庭で作りやすいレシピを紹介します。
表示どおりに保存し、期限内のもの?
はい
- 中心部まで十分に加熱して食べる
- 目安は中心部75℃以上・1分間以上
いいえ・わからない
- 期限切れ、室温に長く放置、においが気になる
- 加熱せずに処分する
加熱は、傷んだ食品を元どおりにする方法ではない
加熱してよい鳥刺し、よくない鳥刺し
鳥刺しを加熱して食べられるのは、表示どおりに保存していて、期限内のものです。開封したものは、表示の期限にかかわらず早めに使い切りましょう。
一方、期限を過ぎたもの、室温に長く置いたもの、においや色が気になるものは、加熱しても食べないでください。厚生労働省の「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」は、ちょっとでも怪しいと思ったら、食べずに捨てるよう呼びかけています。「火を通せば大丈夫」と考えて食べるのは避けましょう。
出典:厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
消費者庁「加工食品の表示に関する共通Q&A(第2集:消費期限又は賞味期限について)」
鳥刺しを十分に加熱するためのポイント
厚生労働省は、鶏肉は中心部を75℃以上で1分間以上加熱することが重要だとしています。表面だけを焼く「たたき」や、さっと湯にくぐらせるだけの調理では、中心部まで十分に加熱したことにはなりません。
- 大きさをそろえる厚い部分は切り分け、火の通りを均一にする
- 中火でじっくり加熱焼く場合はふたをして蒸し焼きにすると中まで火が通りやすい
- 中心部を確認する中心部75℃以上で1分間以上。料理用温度計があると確実
- すぐに食べる作り置きするときは冷ましてすぐ冷蔵庫へ
加熱の目安は、厚生労働省「カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)」による
電子レンジを使う場合は、厚生労働省は、電子レンジ用の容器やふたを使い、加熱時間に気を付け、熱が伝わりにくいものは時々かき混ぜるよう勧めています。加熱ムラが出やすいので、中心部までしっかり火が通っているか確認しましょう。
出典:厚生労働省「カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)」Q8
厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
しっとり仕上げたいなら低い温度でじっくり火を通す方法もあります。ただし温度と時間の管理が欠かせません。

残った鳥刺しのアレンジにも使える加熱レシピ3選
鳥刺しは薄く切られていることが多いため、火が通りやすく、短時間で調理できます。ここでは、家庭で作りやすく、中心部まで加熱しやすいレシピを紹介します。分量は2人分の目安です。
1. 甘辛焼き(鹿児島の甘口醤油で)
鳥刺し150〜200gを、フライパンに皮目を下にして並べ、中火で焼きます。焼き色がついたら裏返してふたをし、弱めの中火で中まで火を通します。最後に甘口醤油大さじ1と、好みでおろししょうがを加えてからめます。甘口醤油がなければ、こいくち醤油に砂糖を少し足しても作れます。
2. 鶏と野菜のスープ
鍋に水400mlと、ねぎや白菜など好みの野菜を入れて煮立て、ひと口大に切った鳥刺しを加えます。再び沸騰したらアクを取り、弱火で数分煮て、中まで火を通します。塩少々と醤油で味を調え、最後にしょうがを加えると体が温まる一品になります。
3. 親子丼
小鍋にだし、醤油、みりん(または砂糖)を合わせて煮立て、薄切りの玉ねぎと、ひと口大に切った鳥刺しを入れて煮ます。鶏肉の中まで火が通ったら溶き卵を回し入れ、卵にも火を通してご飯にのせます。卵は好みの固さでかまいませんが、鶏肉はしっかり加熱しましょう。
どのレシピでも、鶏肉を切って中心部まで色が変わり、十分に加熱されているかを確認してから食べましょう。料理用の温度計を使うと、中心部の温度を確かめられます。
火を通さずに味を変えたいときは、生食用のまま甘辛いタレで和える食べ方もあります。

加熱前の生肉を扱うときの注意
加熱して食べる場合も、調理前の鶏肉には細菌がいる可能性があります。厚生労働省は、食肉は他の食品と調理器具や容器を分けて扱い、食肉を扱った後は十分に手を洗うこと、食肉に触れた調理器具は使用後に洗浄・殺菌することを呼びかけています。
- 生肉を扱う菜箸やトングと、食べるときの箸を分ける
- 野菜など生で食べるものを先に切り、そのあとで鶏肉を切る
- 生肉に触れた手・包丁・まな板は、使ったらすぐに洗う
- 調理を途中でやめるときは、室温に置かず冷蔵庫に入れる
出典:厚生労働省「カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)」Q8
厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
鳥刺しの加熱に関するよくある質問
表面をあぶれば、生より安心?
表面をあぶるだけでは、中は生のままです。加熱して食べるなら、中心部まで十分に火を通してください。目安は中心部75℃以上で1分間以上です。
前日に残した鳥刺しを焼いて食べてもいい?
表示どおりに冷蔵庫で保存していて、期限内であれば、中心部まで十分に加熱して食べられます。室温に長く置いたものや、期限を過ぎたもの、においが気になるものは、加熱せずに処分してください。
鳥刺しは、期限内のものを中心部まで加熱する
鳥刺しを加熱して食べるときは、中心部を75℃以上で1分間以上加熱するのが目安です。表面をあぶる、湯通しするだけでは足りません。
甘辛焼きやスープ、親子丼など、鳥刺しは薄切りで火が通りやすく、手軽なレシピに向いています。生肉を扱う器具や箸は、食べるときのものと分けましょう。
期限を過ぎたものや室温に長く置いたものは、加熱しても食べずに処分してください。

