鳥刺しの部位は、もも・むね・ささみ
鳥刺しでよく食べられる部位は、もも・むね・ささみです。ももは脂が多くコクがあり、むねはしっとりとほどよい味わい、ささみは脂が少なくあっさりしています。皮付きかどうかでも脂の量が大きく変わるため、初めてなら盛り合わせで食べ比べるのがおすすめです。
「ムネとモモは何が違うの?」「ささみの鳥刺しってどんな味?」と、部位の選び方に迷う人も多いのではないでしょうか。この記事では、鳥刺しで食べられる部位の特徴を、公的な資料と食品成分表の数値をもとに比べます。
脂の量 もも(皮つき) > むね > ささみ (食品成分表の若どりの値による)
鳥刺しでよく食べられる部位
農林水産省の「うちの郷土料理」は、鹿児島の鶏刺しでよく食べられる部位として、もも肉、むね肉、ささみなどを挙げています。お店やお取り寄せでは、これらを単品で売るほか、数種類を盛り合わせた商品もよく見かけます。
鹿児島県の公式観光サイトは、部位ごとの違いをしっかり楽しめるのが鳥刺しの魅力だと紹介しています。同じ鶏肉でも、部位によって脂の量や食感がはっきり違うためです。
出典:農林水産省「うちの郷土料理・鶏刺し 鹿児島県」
鹿児島県観光サイト「新鮮さと抜群の旨み!『かごしま地鶏』」
鳥刺しのもも・むね・ささみの違い
| 部位 | 味・食感の特徴 | こんな人に |
|---|---|---|
| もも | 脂が多く、コクがある。身に弾力があり、噛むほどにうま味が出る | 鶏肉らしい濃い味を楽しみたい人 |
| むね | 脂はほどよく、しっとりとした食感。ジューシーな味わい | くせの少ない味から試したい人 |
| ささみ | 脂がとても少なく、あっさりとした味。やわらかい | さっぱり食べたい人、薬味を楽しみたい人 |
もも:脂とコクがあり、弾力のある食感
ももは、よく動かす脚の部分の肉です。3つの部位の中でいちばん脂が多く、鶏肉らしいコクを感じられます。皮付きで出されることも多く、皮の脂の甘さと身の弾力をあわせて楽しめます。
むね:しっとりとして、ほどよい味わい
むねは、胸の部分の肉です。鹿児島県の観光サイトは、むね肉をジューシーな味わいと食感が楽しめる部位として紹介しています。ももより脂が少なく、くせのない味なので、初めて鳥刺しを食べる人にも試しやすい部位です。
ささみ:脂が少なく、あっさり
ささみは、むね肉の内側にある細長い部分です。観光サイトはささみをあっさりとした味と紹介しています。脂がとても少ないため、しょうがや青じそなど香りのある薬味と合わせると、味の変化を楽しめます。
出典:鹿児島県観光サイト「新鮮さと抜群の旨み!『かごしま地鶏』」
農林水産省「うちの郷土料理・鶏刺し 鹿児島県」
いちばんあっさりした部位を深掘りした記事もあります。ささみだけを売っている鹿児島の店も紹介しています。

部位ごとの脂の量を数字で比べる
味の違いは、脂の量を比べるとわかりやすくなります。文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」で、若どりの生肉100gあたりの脂質を比べると、次のとおりです。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」。地鶏や親鶏、商品ごとの値とは異なります。
もも(皮つき)の脂質は14.2gで、ささみの0.8gの約18倍です。一方、たんぱく質はささみが23.9g、むね(皮なし)が23.3g、もも(皮つき)が16.6gで、脂の少ない部位ほど多くなっています。
皮付きかどうかで、脂の量は大きく変わる
同じ成分表では、鶏皮そのものの脂質は、むねの皮で48.1g、ももの皮で51.6gです。もものように皮付きで食べることが多い部位は、皮の有無で脂の量や口当たりが大きく変わります。脂の甘さを楽しみたいなら皮付き、さっぱり食べたいなら皮なしの商品を選ぶとよいでしょう。
なお、これらは一般的な若どり(ブロイラー)の値です。鳥刺しに使われる地鶏や親鶏、商品ごとの値とは異なるため、目安として参考にしてください。
出典:文部科学省「食品成分データベース」日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(食品番号11219・11220・11221・11224・11227・11234・11235)
鳥刺しの部位の選び方と食べ方
コクと食べごたえがほしい
- もも(皮付き)
- 甘口醤油+おろししょうがで
さっぱり食べたい
- ささみ、むね(皮なし)
- ごま油+塩や、香りのある薬味で
迷ったら、盛り合わせで同じタレから食べ比べ
初めて鳥刺しを食べるなら、数種類の部位が入った盛り合わせがおすすめです。まず同じタレで食べ比べると、部位ごとの食感や脂の違いがよくわかります。そのあとで、部位に合わせてタレや薬味を変えてみましょう。


砂肝・レバーなどの内臓は、別に考える
郷土料理の紹介や観光サイトでは、砂肝やレバー、ハツなどの内臓が鳥刺しの部位として紹介されることもあります。しかし、鹿児島県の「生食用食鳥肉の衛生基準」は、2018年の見直しで筋胃(砂肝)と肝臓を対象から外しています。
県は、内臓肉は解体時に腸管の破損などで細菌に汚染されやすく、肝臓からカンピロバクターが高い割合で検出されたため、現状では微生物のコントロールが難しいと説明しています。もも・むね・ささみと同じ感覚で選ばないようにしましょう。
また、どの部位でも、生の鶏肉を食べるリスクがなくなるわけではありません。子どもや高齢者、体調の優れない人は生食を控えてください。

出典:鹿児島県「生食用食鳥肉等の安全確保について」Q1・Q2
レバーを生で食べてよいかは、県の基準と研究の結果をもとに、こちらの記事で掘り下げています。

鳥刺しの部位に関するよくある質問
鳥刺しのムネとモモは、何が違う?
いちばんの違いは脂の量です。食品成分表の若どりの値では、もも(皮つき)の脂質はむね(皮つき)の2倍以上あります。ももはコクと弾力、むねはしっとりとしたくせのない味が特徴です。
初めて食べるなら、どの部位がいい?
くせの少ないむねや、あっさりしたささみから試すと食べやすいでしょう。盛り合わせを選んで、もものコクと食べ比べるのもおすすめです。
盛り合わせに入っている部位は、どうやって確認する?
商品の表示や、販売店の説明で確認してください。内臓が含まれているかどうかも、購入前に確かめておくと安心です。
食べ比べたい部位が決まったら、鹿児島で鳥刺しを持ち帰りできる店を地域ごとに紹介した次の記事から探してみてください。

部位の違いを知って、鳥刺しを食べ比べる
鳥刺しでよく食べられるのは、もも・むね・ささみです。ももはコク、むねはしっとり、ささみはあっさりと、脂の量によって味わいがはっきり変わります。
皮付きかどうかでも脂の量は大きく変わるので、好みに合わせて選びましょう。迷ったら盛り合わせで食べ比べ、部位ごとにタレや薬味を変えてみてください。
砂肝やレバーなどの内臓は、鹿児島県の現在の衛生基準の対象外です。どの部位でも生で食べるリスクは残るため、食べる人の年齢や体調に合わせて判断しましょう。