鳥刺しとたたき、違いは火の入れ方
鳥刺し・鶏のたたき・鳥わさの違いは、火の入れ方と味付けです。ただし、どれも中心部まで十分に加熱しない鶏肉料理という点は共通しています。表面を焼いたり湯通ししたりしても中は生のままなので、「たたきなら安全」とは考えないでください。
居酒屋のメニューで「鳥刺し」「たたき」「鳥わさ」を見かけて、何が違うのか迷ったことはありませんか。この記事では、3つの料理の違いを比べ、表面を加熱する料理でも気を付けたい点を公的な情報をもとに紹介します。
どれも、中心部まで十分に加熱した料理ではない ※作り方は店や地域によって異なります
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鳥刺し・たたき・鳥わさの違い
3つの料理は、鶏肉への火の入れ方と、合わせる調味料が主な違いです。一般的な作り方を比べると、次のようになります。
| 料理 | 火の入れ方 | 中心部の状態 |
|---|---|---|
| 鳥刺し | 生のまま、または皮目をバーナーなどで軽くあぶる | 生 |
| 鶏のたたき | 表面をフライパンや炭火などで焼く | 生〜半生 |
| 鳥わさ | ささみを湯にくぐらせるなどして、表面だけ火を通す | 生〜半生 |
農林水産省の「うちの郷土料理」は、鹿児島の鶏刺しを、皮目をあぶって表面の色が変わったら火を止め、中は生のまま仕上げる料理として紹介しています。

表面を加熱しても、中は生のまま
「たたきや鳥わさは火を通しているから、鳥刺しより安心」と思われがちですが、表面だけの加熱では、中心部まで加熱したことにはなりません。
鶏肉の加熱の目安は、中心部を75℃以上で1分間以上(厚生労働省)
厚生労働省の「お肉はよく焼いて食べよう」は、鶏レバーやささみなどの刺身、鶏肉のたたきなど、半生や加熱不十分な鶏肉料理によるカンピロバクター食中毒が多発していると注意を呼びかけています。同省は、鶏肉は中心部を75℃以上で1分間以上加熱することが重要だとしています。
出典:厚生労働省「お肉はよく焼いて食べよう」
厚生労働省「カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)」Q8
「あぶってあれば食べてみたい」人は4人に1人
全国の487人に、どんな条件なら鳥刺しを食べてみたいかを聞きました。「表面をしっかりあぶったものなら」を選んだ人は26.3%でした(トリサシサツマ調べ、2026年10月、有効回答487人)。
ただし、表面を焼いても中は生のままです。あぶりやたたきでも、食中毒のリスクは残ります。
「まずたたきから食べてみて、美味しかったので鳥刺しも食べました。」20代女性・大阪府
アンケートのくわしい結果は、次の記事で紹介しています。

中まで火を通しながら生に近い食感を目指す「低温調理」は、たたきとは考え方が違います。

鳥刺しと馬刺しの違い
名前が似ている馬刺しは、馬肉を使った別の料理です。肉の種類が違えば、生で食べるときの扱いや注意点も異なります。馬刺しの感覚で鶏肉を扱ったり、鳥刺しの注意点をほかの肉にそのまま当てはめたりしないようにしましょう。
鶏肉の生食で特に注意が必要なのは、カンピロバクターによる食中毒です。

鳥刺し・たたき・鳥わさを食べるときに確認したいこと
- 生や半生で食べる料理だと理解して注文する
- 家庭で食べるときは、生食用として売られている商品を選ぶ
- 加熱用の鶏肉で、たたきや鳥わさを作らない
- 子どもや高齢者、体調の優れない人は食べるのを控える
鹿児島県の「生食用食鳥肉の衛生基準」は、表示すべき生食のリスクの説明として、子ども、高齢者、食中毒に対する抵抗力の弱い人は食肉の生食を控えることを挙げています。


鳥刺しとたたきに関するよくある質問
たたきは鳥刺しより安全?
表面を焼いていても、中心部は生〜半生です。厚生労働省も、鶏肉のたたきなど加熱不十分な料理による食中毒が多発していると注意を呼びかけています。たたきだから安全、とは考えないでください。
鳥わさは何の部位を使う?
一般にはささみを使い、表面だけ火を通してわさびと醤油で和えます。店によって作り方は異なるので、気になるときは注文前に確認しましょう。
家で鶏のたたきを作ってもいい?
加熱用として売られている鶏肉を、たたきのように中が生のまま食べるのはやめましょう。家庭で鶏肉を調理するときは、中心部まで十分に加熱してください。
鳥刺しを持ち帰りで買えるお店は、次の一覧から探せます。
持ち帰った鳥刺しを家で食べるまでの保冷のしかたと、エリアごとの店の探し方は、次の記事にまとめています。

違いは火の入れ方。どれも中は生〜半生
鳥刺しは生のまま、たたきは表面を焼き、鳥わさはささみの表面だけに火を通すのが一般的です。違いは火の入れ方と味付けで、どれも中心部まで十分に加熱した料理ではありません。
表面を加熱しても、食中毒のリスクがなくなるわけではありません。生や半生で食べる料理だと理解したうえで、食べる人の年齢や体調に合わせて判断しましょう。