鳥刺しといえば宮崎か鹿児島か、11人差の接戦
「鳥刺し」と聞いて思い浮かべる県を、全国の487人に聞きました。宮崎県が112人、鹿児島県が101人。差はわずか11人で、ほぼ引き分けです。
ただ、話はここで終わりません。住んでいる地方や、食べた回数で分けてみると、答えの出方ががらりと変わりました。関東ではぴったり同数、よく食べる人では鹿児島が優勢。順番に見ていきます。
この記事は、トリサシサツマが全国の487人に行ったアンケートの結果です。調査の方法と全体の結果は、アンケート結果のまとめにあります。
全体では宮崎112人、鹿児島101人
設問は「『鳥刺し』と聞いて、最初に思い浮かべる都道府県を1つ選んでください」。47都道府県と「特に思い浮かばない」から選ぶ形です。

宮崎県が23.0%、鹿児島県が20.7%でした。11人の差は誤差の範囲で、どちらが多いとは言えません。もう一度500人に聞いたら、逆になってもおかしくない差です。
じつは、いちばん多かった答えは「特に思い浮かばない」の210人(43.1%)でした。鳥刺しと聞いても、4割の人はどの県も浮かびません。宮崎と鹿児島の勝負は、残りの6割の中で起きています。
関東は40人対40人。地方ごとに見ると
回答者を、住んでいる地方で分けてみました。回答者が20人以上いた地方を並べています。

関東の183人では、宮崎県が40人、鹿児島県が40人。きっちり同数でした。近畿は22人対17人、中部は20人対17人で、どちらも宮崎がわずかに多い程度です。
はっきり差が出たのは九州です。九州に住む41人では、宮崎県が15人、鹿児島県が8人でした。中国地方は逆で、25人のうち11人が鹿児島県、宮崎県は2人です。
九州や中国地方は回答者が少ないので、1人の答えで数字が大きく動きます。ここは「そういう傾向が見えた」くらいに受け取ってください。
食べた人は鹿児島、まだの人は宮崎
今度は、鳥刺しを食べた経験で分けてみます。

食べたことがある218人では、鹿児島県が30.3%、宮崎県が28.0%。わずかに鹿児島が上です。一方、「知っているが、食べたことはない」197人では、宮崎県が23.9%、鹿児島県が16.8%でした。
この料理を知らなかった72人は、81.9%が「思い浮かばない」と答えています。これは当然の結果です。
よく食べる人ほど鹿児島を挙げる
食べたことがある人を、食べる回数でさらに分けました。

年に数回以上食べる53人では、鹿児島県が43.4%、宮崎県が24.5%です。「これまでに1〜2回だけ」の122人では、宮崎県が27.9%、鹿児島県が24.6%で、逆になりました。
理由までは聞いていません。ただ、記述の欄を数えると、「鹿児島」が出てくる回答は15件、「宮崎」は8件でした。名前を聞いたことがある県は宮崎、食べた記憶がある県は鹿児島。そんな傾向が見えます。
「鹿児島へ旅行へ行ったとき食べた鳥刺しが一番美味しかったです。」50代女性・熊本県
「宮崎に仕事で行った時に食べて、さっぱりとした味に感動した」20代女性・神奈川県
男女でも少し違う
女性は鹿児島県が23.1%、宮崎県が22.4%で、ほぼ同じでした。男性は宮崎県が23.9%、鹿児島県が18.0%です。20代の50人では、鹿児島県が28.0%、宮崎県が22.0%でした。
福岡12人、東京11人。そのほかの答え
宮崎県と鹿児島県のほかにも、21の都道府県が挙がりました。合わせて64人です。

福岡県、大分県、熊本県と、九州の県が上位に並びます。「九州の料理」というところまでは合っている、という答えです。
面白いのは、東京都の11人と愛知県の4人。調べてみると、自分の住んでいる都道府県を挙げた人が18人いました。東京都が4人、愛知県が2人、北海道や大阪府、徳島県にも1人ずつ。近所の店で食べた一皿が、そのまま答えになったのかもしれません。
地元の人はどう答えた?
回答者の中には、鹿児島県に住む人が5人、宮崎県に住む人が4人いました。人数は少ないのですが、答えをのぞいてみます。
| 住んでいる県 | 思い浮かべた県 |
|---|---|
| 鹿児島県(5人) | 鹿児島県4人、思い浮かばない1人 |
| 宮崎県(4人) | 宮崎県2人、東京都1人、思い浮かばない1人 |
さすがに、おとなりの県を挙げた人は1人もいませんでした。鹿児島で「思い浮かばない」と答えた1人は、鳥刺しという料理を知らなかった人です。地元でも、全員が食べているわけではありません。
鹿児島県か宮崎県に住んだことがある16人では、鹿児島県が7人、宮崎県が5人でした。
「本場で食べたい」のに、本場が浮かばない人も
別の設問で、どんな条件なら食べてみたいかを聞いています。「本場の地域でなら」を選んだ人は139人いました。
この139人が思い浮かべた県は、宮崎県が31.7%、鹿児島県が25.2%。そして「特に思い浮かばない」が25.9%です。本場で食べたい。でも、本場がどこかは分からない。そんな人が4人に1人いました。
「できれば、鹿児島や宮崎など本場で食べてみたいです。」50代女性・富山県
「鹿児島は遠いですが、また食べたいなぁといつも思います。」40代男性・広島県
「鹿児島と宮崎では表メニューなのかもしれませんが、それ以外の県のお店では一部の常連客だけに提供される裏メニューのようなイメージです。」40代男性・兵庫県
結局、鳥刺しはどっちの県の料理?
答えは「どちらも」です。鶏の刺身は、鹿児島県と宮崎県の両方で、昔から食べられてきました。農林水産省の「うちの郷土料理」は、鶏刺しを鹿児島県の郷土料理として紹介しています。
どちらの県にも、生で食べる鶏肉についての独自の衛生基準があります。全国の答えが2つに割れたのは、ある意味で正しい結果でした。
鹿児島県と宮崎県の食文化の違いは、次の記事で説明しています。

アンケートのほかの結果
では、実際に食べたことがある人はどのくらいいるのでしょうか。次の記事で、馬刺しやユッケと比べています。

全国487人アンケートの記事
- 結果のまとめと調査の概要
- 鳥刺しといえば宮崎?鹿児島?(この記事)
- 食べたことがある人は何割?
- 食べない理由と「食べてみたい」人
- 法律で禁止?リスクは知られている?
- 初めて食べた日の話(回答者の声)
このアンケートは、鳥刺しを食べることをすすめる目的のものではありません。数字とグラフは、出典として「トリサシサツマ」の名前とリンクを付ければ引用できます。